すべての子どもたちが祝福される未来へ。医療的ケア児と地域をつなぐ、情報発信の整備・イベント実施
重症児・医療的ケア児のデイサービス・放課後デイサービスの「Ohana kids Station」「Ohana kids Nursery」を運営するNPO団体。
孤立奮闘している家族の交流と居場所づくりや、子どもの居場所の選択肢づくり、地域とつながることで社会全体で子どもを支える活動を、当事者家族でもあるメンバーで運営している。
https://ohanakids-setagaya.com/
活動概要
【情報発信の基盤整理】として、親しみやすいWebサイトや団体案内を制作。団体のミッション・ビジョン・行動指針や、活動内容も伝わりやすく整理した。
医療的ケア児とその家族が抱える悩みは、当事者との接点がないとなかなかリアリティをもって理解しにくいもの。【地域・企業との関係構築】として、地域住民の方々に「身近に医療的ケア児がいること」「その家族の状況」が認知される機会づくりをスタートした。
背景
団体メンバー自身も、重病児・医療的ケア児をもつ家族であり、日々のデイサービス事業の運営以外になかなか手が回らない。
さまざまなリソース不足により、届けるべき相手に情報を届けられなかったり、日頃の見守りや災害時の支え合いに欠かせない「地域との関係構築」が満足にできていない状況を改善するべく、情報発信の基盤を整え、地域や企業との交流点づくりに取り組むことを目指して応募した。
棚卸し・現状把握で、今後の方針を明確化
SWOT分析、理事会ポートフォリオ、ステークホルダー分析などを行い、現状把握を実施。抱えている課題を鑑みながら、今後の取り組みの方針を可視化した。
想いが伝わり、運用しやすいWebサイトの制作
「支援したくなる団体」としての魅力を伝えるために、団体案内を更新し、Webサイトもリニューアル。
ミッション・ビジョン・活動指針といった団体の軸を紹介しながら、医療的ケア児の実態をあまりご存知ない方にもOhana kidsの活動やその価値が伝わるようにした。
Webサイトの内側(管理側)もリニューアルし、多忙な運営のなかでも活動報告や告知の情報発信・管理が簡単に。こうしたリニューアルは、過去の支援者にも再度の支援を呼びかける機会となった。
地域とつながる「Ohanaアカデミー」実施
Ohana kids設立当初から構想があった、医療的ケア児とその家族の学び・遊び・将来の選択肢を増やすことをテーマにした「Ohanaアカデミー」を本格始動した。
●「世田谷線に乗ってみたい」という一人のお子さんの夢を叶えた、「三茶にサンタがやってくる2022」。運営委員会の協力で、世田谷線を貸し切った「サンタ列車」に乗車。
●地域のキーパーソンとの「防災学習会〜地域で助け合う防災を〜」を開催(ゲスト:吉澤卓氏/100人の本屋さん)
●家族は障がい者の働き方について学び、お子さんは花束づくり体験をするイベント「お花屋さん体験ワークショップ」の開催(ゲスト:障がい者雇用のパイオニアである「ローランズ原宿」のスタッフ(障がい当事者))
「三茶にサンタがやってくる2022」では、地域の方に医療的ケア児の存在を知っていただく機会となり、地元の強力な支援者ともつながることが叶った。
活動の支援の環を広げ、地域とのつながりをより深める
Webサイトが充実したことで、助成金や非営利団体向けサービスへの申請が可能になった。また、問い合わせフォームからの支援申し込みや利用申請が増えたことを受け、今後は賛助会員・マンスリー会員といったサポーター集めに向けて準備中。
Ohana kidsの新たな挑戦に寄付を呼びかけたり、地域活動の資金となる助成金獲得にもトライしていく。
プロモーションプランナー、認定ファンドレイザーとして、中小企業の広報PR、非営利団体のファンドレイジングの伴走支援を行う。東日本大震災をきっかけに立ち上げた一般社団法人あゆみの代表理事も務める。