「声」の力をより広めるために。タレント事務所が臨む、体験型新サービスのブランディング・マーケティング
ナレーターや声優等、「声」の仕事に重きを置くタレント事務所。会社名の「チャープ(chirp)」は、英語で“鳥のさえずり” を表し、「鳥がさえずるように、自然に、美しく、豊かに」をモットーに、クライアントのビジョンに生命を吹き込むサポートに取り組む。
https://www.office-chirp.com/
活動概要
これまでプロ向けに展開してきたサービスやアセットをもとに、一般向けに展開できるよう、マーケティング・ブランディングを実施。
外部専門家の知見・伴走によって、ターゲットや金額策定から情報発信のための動画制作・配信、Webサイト制作を行った。また、ターゲットに合わせてスタジオの内装リニューアルや機材拡充も叶え、「海外名作映画の吹き替え体験」という一般向けの新サービスをスタートした。
背景
これまで芸能タレント・声優等の育成・マネジメント、スクールの事業を展開していたものの、コロナ禍や競合の台頭等で事業が振るわず集客に苦戦。また、収録やタレント出演、スタジオレンタルは売行きに波があり、事業の裾野を広げる必要を感じていた。
プロ向けではなく一般向けのサービスを開発し、手応えはあったものの、提供方法や金額といった実際の展開にあたる詳細をなかなか決められない状況に。マーケティングやブランディング、それにあたるクリエイティブ制作などの知見が社内では不足していたため、専門家とのマッチングや伴走を期待しSETA COLORに応募した。
一般向けの「一般」をどう捉えるか?
専門家とともに、競合となる事例を調査し、メインターゲットをファミリー層に策定。ワークを通して、体験型サービスとして展開する方針を定め、方針に合う価格帯もリサーチを経て決定。
より具体的なターゲット像を明確にすることで、リアリティあるサービスモデルを構築した。
初めてでも落ち着ける内装にリニューアル
メインターゲットがファミリー層ということで、複数名での利用を想定したゆとりのある空間、プロではない初めて収録体験をするユーザーを想定した落ち着きのある空間など、専門家と相談しながらソフト面(サービス)だけでなくハード面(空間)もリニューアル。
もちろん1人利用でも問題ないよう丁寧に設計し、新たなスタジオもスタートした。
リアルな声を丁寧に伝える
新しくなったスタジオでファミリーにモニター利用をしていただき、その様子を撮影。「家族で体験でき、今まで見たことのなかった家族の一面に触れられたり、子どもが頑張っている姿を見ることができ非常に良い機会だった」「声優体験に入り込める素敵なスタジオ」という声もいただいた。
動画はTikTokに投稿する等プロモーションに活用し、またサービス紹介用のWebサイトも制作。Webサイトでは上記のような「参加者の声」や実際の利用イメージとして動画を掲載中。
さらに裾野を広げ、サービスの拡充を
現状のファミリー向けの訴求を徐々に広げ、今後は例えばシニア層でも楽しめるかたちにサービスを拡充したり、集客手法をアップデートしていく予定。
「体験型」という特性を活かし、ギフト需要にも応えられるよう集客導線を調整したり、当体験サービスを経てレッスン事業への流入も狙うなど、サービス内容と売上の双方が向上していく施策を立案・実施していく。
株式会社YOAKE代表取締役CEO。デジタルマーケティングの「よろず相談窓口」として、Web制作・広告出稿、SEO対策、MAツールやDX導入などさまざまな手段を通じて、事業課題の本質を見出し解決に導く。
WEB制作会社でのディレクター・プロデューサー職を経て、総合広告代理店に入社。営業として大手通信会社などのデジタルマーケティング領域全般のプロデュースを担当。2020年に株式会社YOAKEを設立し、顧客のマーケティング戦略策定から実施に至るまでの支援を行う。